河野雅治とMax Weber
洞爺湖サミットから1週間、シェルパを務めた河野雅治外務審議官の報告会に出席した。クローズド・フォーラムなので具体的内容の紹介は差し控えるが、ハイリゲンダム・サミット報告会以来1年ぶりにお目にかかり、大変驚いたことがある。風貌が1年前とは別人のように一変していたのだ。
1年前、河野審議官の表情や話し方は安倍さんにそっくりであったが、今回は福田さんそのものだった。最後の質疑の部で、C級NGOの代表と思しき質問者の「喫緊の課題である地球温暖化にも原油価格問題にも何一つ答えられなかった史上最低のサミットだ」との発言に対して、ご質問の趣旨はそういった評価をどう思うかということですか、と確認した上で「サミット開催直前まで多くのNGOから要望や圧力が、また首脳宣言・議長総括のリリース後には評価できる点とそうでない点について詳細なコメントが寄せられた。(マトモな)NGOは国際社会の一員として不可欠な存在になっていることを実感した。」と斬り捨てたところは、福田さんのぶら下がり会見を彷彿とさせた。痛快であった。
もしもMax Weberが今の世に存命であったら、河野雅治こそ職業(ベルーフ)としての官僚の理念型(イデアル・ティプス)である、と言ったに相違ない、と思った。
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