« インフレを知らない子供たち | トップページ | リスク・マネーのスクイズ・その2(その1から続く) »

2006年5月23日 (火)

リスク・マネーのスクイズ・その1

 世界同時株安が止まらない。5月22日の海外市場では英FT100と米ナスダック指数がともに年初来安値を更新。5月9日に5年ぶりの高値をつけたばかりのダウ欧州株価指数も2003年5月以来最大の下落。中南米株にいたっては米同時多発テロ(2001年9月11日)発生当日以来最大の下げだ。23日の日経平均も15,600を割れて引けた。

 一方株価と債券価格のトレード・オフが本格的に復活し、債券市場はわかりやすい展開だ。各国ともベンチマーク債の利回りが下落しており、利上げ継続観測にもかかわらず米TNが一時5%割れ、ブンズが4%割れと、揃って大台を割込んだ。JGBも5年が1.3%、10年が1.8%と、どちらも量的緩和終了後のピークから20bpを超える利回り下落である。逃げ遅れた新発円債を絶妙のタイミングでオファーして来たゼミのOBであるO嬢の腕に感服だ。IPOでさえ「打ち出の小づち時代は終焉」(今週の日経公社債情報)だと言うのに、投資適格社債で大きな初値プレミアムが取れるディールは滅多にない。

 為替市場ではRMBが下げた。昨年7月23日にカッコつきの「バスケット制」に移行した直後のRMB(対ドル)は8.12台。その後何のかんのと言われながらもじわじわと上昇し、ついに史上初の8.0割れを記録したかと思う間もなく8.03までリバウンドした。為替でもエマージングものが忌避されたのだ。

 先週のFTはエマージング債のボラティリティが上昇していることに注意を喚起し、インフレ懸念の加速によるリスク・マネーのスクイズ傾向を連日報じていたが、本日(23日)のブルームバーグも「質への逃避-同時株安に動揺」と題する同じ趣旨の記事を掲載している。先週の商品相場の急落も「エマージング売り」と同根で、ボラティリティの高いプロダクトからリスク・マネーが逃げ出しているのだ。今回の調整はちょっと規模が大きそうだから、買い戻しの出動はあわてずにボトムを確認しながらにしたいと考えている。

(その2へ続く)
 

|

« インフレを知らない子供たち | トップページ | リスク・マネーのスクイズ・その2(その1から続く) »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/107417/10205941

この記事へのトラックバック一覧です: リスク・マネーのスクイズ・その1:

« インフレを知らない子供たち | トップページ | リスク・マネーのスクイズ・その2(その1から続く) »