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2006年3月29日 (水)

ベン・バーナンキの初仕事とポートフォリオ

 FF金利の引上げと言えばマーケットの反応は「想定内」「折込み済」が定番だが、今回は違った。ディーラー達のコメントはいつものように「予想通り」であったが、マーケットの反応は虚を突かれて狼狽気味である。バーナンキの初仕事は大成功のようだ。

 3月28日、バーナンキFRB議長が初めて主宰したFOMCがFFの誘導目標を0.25ポイント引き上げて4.75%とした。2004年6月以来15回目の利上げだ。 ここまでは想定内であったが、FOMC声明が「資源利用が拡大する可能性があり、これが高水準にあるエネルギーなどの商品価格と相俟ってインフレ圧力を高める可能性がある」とし、「さらなる引き締めが必要になるかもしれない」と指摘して「利上げ打止め」期待に冷水を浴びせた事がサプライズだったようだ。もちろん今後利上げが打止めになる可能性もあるが、いずれにせよ金融政策はFRBの専決事項である事を改めて宣言したわけで、どこかの中央銀行とは大違いだ。

NY市場の反応はNYダウが11,154(-96)、TN(10)が4.78%(+0.08)と、株も債券も急落だ。ただ時差でNYに先行する欧州でも債券は売られていて、ギルツが4.42%(+0.05)、ブンズが3.73%(+0.09)と、ギルツの対ブンズ・スプレッドが0.7%を割込んでしまったのには目を疑った。金利差で買われて来た通貨には売りが出そうだ。また欧州でも株価と債券価格のトレード・オフが消失しており、ダウ欧州50は3,498(-18)と、こちらも3,500を割込んで債券と共倒れだ。果してFF利上げをあらかじめ織込む動きだったのか?今日(29日)の欧州市場は要注目である。

 シドニーでは豪ドルが売られている。豪米の政策金利格差は0.75ポイントと、2001年4月以来で最小となったのだが、さらに金利差が縮小するとの見方が強いようで、金利差で買われて来た豪ドルのロングは取り崩しが続いている。既に豪ドルは年初来3.8%下落して1年半ぶりの低水準にあるのだが、依然として下げ止まらない。本日(29日)の市場では昨日の0.71米ドルから0.702まで急落している(東京、正午現在)。NMロスチャイルド(オーストラリア)のベアリッシュなコメント(年内に0.65米ドル)も影響しているようだ。

 今日は東京でもJGB(5)が1.3%目前、 (10)が1.75%超えと、債券価格が下げ止まらない。世界中の債券も株も、さらに豪ドルまで下落となると、エクイティやReitを利食ってキャッシュを厚くした投資家(私のこと)は現物では買うものがなくなってしまう。仕方なく取り敢えず日本株を買っておく、という買い方が今日の東京で、16,800台に乗せたが、短期の裁定はともかくとして中期ポートはここが我慢のしどころ、固め急ぐのは禁物だ。狙うなら豪ドル債だが、為替は現水準から3円下、80円割れまでじっくりと引きつけたいところである。

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