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2005年12月14日 (水)

ジェイコム株問題で護送船団が復活か

 みずほ証券によるジェイコム株誤発注の清算で、UBSグループが120億円程度の利益を得た(12月14日、日経朝刊)。その前日(13日)、おそらく事前報告を受けていた与謝野金融担当相が閣議後の記者会見で、誤発注されたジェイコム株を複数の証券会社が大量取得していたことについて、「誤発注を認識しながら間げきをぬって、自己売買で株を取得するのは美しい話ではない」、「証券会社も経営者は行動の美学を持つべきだ」とコメントした。13日のゼミの時にも議論になったが、学生諸君はどう思いますか。

 11月25日のブログ(Once a Dealer……)で指摘した通り、自由なマーケットは「完全競争」や「一物一価の法則」が実在しているからこそ有効に機能している。それを可能にしているのが裁定取引であり、Out of marketなプライスは狼の群れに放たれた兎のように同時裁定によって瞬時にして消滅する、というのが市場の掟だ。これに「官」が介入するのは護送船団方式への復帰である。市場を制約するメリットがそのディメリットよりも大きい場合には有意義であるが、株の誤発注に伴なって生じた裁定取引について一体何を基準に市場取引を規制するのだろう。与謝野金融担当相の基準は「行動の美学」らしいが、プロの「行動の美学」は躊躇なく裁定を実行する事だ。果して東京は真の国際資本市場たり得るのか、日本政府のUBS問題への対応を世界中の市場のプロが注視している。

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