食べきれない非常食
村上ファンドに関する11月7日付日経新聞朝刊掲載の、三宅伸吾編集委員による「経営の視点」というコラムの中に「・・・内部留保は・・・『食べきれない非常食』」とあるのを見て、なるほど、と思った。村上ファンドはこれを吐き出せと迫るわけだが、考えてみると食べきれない非常食は至るところにあふれている。高齢者世帯の資産がその典型だ。老後の生活資金であるから余裕は必要だが、結局食べきれないことも事実だろう。答の一つがリバース・モーゲージだ。一時ほど騒がれなくなったが、今後団塊世代の引退に伴って年金改革が進まざるを得ないから、もっと定着して行くのではないだろうか。ブームの南ア・ランド債も、リバース・モーゲージの感覚でなら買えるかもしれない。デフォルト・リスクを格付で見ておけば、あとはランド対円の為替リスクだけであるから、利率さえ十分高ければ最終的に減価しても構わないという見方ができる。高金利のエキゾチック債は意外に高齢者向きの商品なのかもしれない。
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