« 小泉首相も「抵抗勢力」 | トップページ | Once a dealer always a dealer »

2005年11月23日 (水)

長期金利に異変の兆し

★昨日(11月22日)のNY市場で米国の長期金利が急落した。公開されたFOMC議事録が利上げぺ‐ス抑制の可能性を示唆していた為だ。

★これに先立つ18日にECBトリシェ総裁は、ECB理事会が市場介入金利(現在2%)を5年ぶりに引上げてゆく決定を行ったことを明らかにした。

★日本では株価が上伸を続けているが、先週17日(木)以降株価上昇がJGB価格の下落を伴わなくなり、おそらく過去半年間ではじめて株価と債券価格が同時に上昇する現象が出始めている。特に中期債が買われており、イ‐ルドカーブがスティ‐プ化した。

こうした主要通貨の長期金利の変化は何を意味するのだろうか。もちろん日・米・欧の景気循環の時間差が基本的背景にあるが、実際に3通貨間の長期金利差に変化の兆しが出てくるようなら中・長期ポートは早目の対応が必要だ。日本を軸に考えて見ると、長期金利は間違いなく上昇に向かう。昨日私の「証券論」の講義に特別ゲストとして招いた某証券会社の責任者は、「これからは絶対に固定利付債を買ってはいけない」と断言した。先週後半から始まった円のイ‐ルドカーブの変化を観察すると期近が特にシャープになっていて、引き絞った弓の弦のように今にも上に弾け跳びそうな緊張感を漂わせている。市場が量的緩和の解除を催促しはじめているのだ。このブログで何度も指摘したように、今年夏場以降のイ‐ルドカーブの急速なフラット化はFixed IncomeからEquityへの資金シフトから起きた。長期債の売りが津波のように中期ゾーンに押し寄せ、債券価格主導で長期金利上昇とフラット化が起ったのだが、これからは債券価格ではなく短期金利主導で、短期から中長期に向かって金利上昇が波及しつつイ‐ルドカーブが全体的にフラット化して行く展開が予想される。

そうなると、まず対米金利差の縮小を視野に入れなければならなくなる。円安の持続性に限界が見えてきそうだ。次にわが国の企業業績は、負債比率が高いところほど有利子負債コスト負担が増加して優勝劣敗がはっきりしてくる。J―Reitも現在の平均利回りが2%弱と見られることから、金利上昇下では全体として苦しい。銘柄間格差が一気に拡大して淘汰が進むと見られる。

来年もまた果報を寝て待っていられるようにする為には、12月がポート再編の正念場になりそうだ。

|

« 小泉首相も「抵抗勢力」 | トップページ | Once a dealer always a dealer »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/107417/7276579

この記事へのトラックバック一覧です: 長期金利に異変の兆し:

« 小泉首相も「抵抗勢力」 | トップページ | Once a dealer always a dealer »