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2005年11月15日 (火)

小泉首相も「抵抗勢力」

昨日に続いて本日(11月14日)も債券価格が急騰している。JGB10年物が1.49%と久しぶりに1.5%を割りこみ、1%に迫っていた5年物が0.82%、6年物も1%割れと、激しい価格上昇である(前場終了時)。量的緩和終了の地ならしに入りたい日銀を小泉首相を中心とする政府側が強く牽制したためだ。

通貨の番人である中央銀行と選挙で選ばれる政府は元々呉越同舟だが、日本ではデフレが長かった為にこれまで同一歩調を取らざるを得なかった。ここへ来て久しぶりに呉越同舟が表面化したが、これがむしろ本来の姿である。ただ、国内面(景気のサイクル)、国際面(外圧)いずれから見ても日銀の政策転換は時間の問題であり、FRBなら既に2回は利上げをしている環境だ。この問題については小泉首相のほうが産業利権を代弁する「抵抗勢力」であると言える。「踊り場脱却」で衆議院選挙に大勝したあとは、金融という麻酔薬を使って破綻した財政の切開手術を敢行しようとしている。マネタリストもケインジアンもびっくりの、前代未聞のねじれたポリシー・ミックスなのだ。民間セクターをもう一度借金漬けにして財政の辻褄を合わせるのだから、官製インフレという重い副作用が懸念される。ボルカーもグリーンスパンもいなかった日本の中央銀行のボイスの弱さが改めて露呈しそうだ。そうなると長期ポートでは円債は売り。ここへ来ての債券価格急騰は、あとから振り返ると最後の売り場だったということになりそうである。

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