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2005年8月30日 (火)

米ドル金利がいよいよ逆イールドへ?

8月29日付のFT(ファイナンシャル・タイムズ)が、ドル金利が4年ぶりに逆イールドカーブになりそうだと伝えている。記事によると、1年前には1.8%あったTNの2年/10年のスプレッドが現在は0.12%(4.06-4.18)まで縮小しており、英国(ギルツ)は既に逆イールドに転じているが、米・英とも今回の逆イールド化はこれまでとは異なり、それほど景気後退懸念を伴っていないようだ、とコメントしている。

FTは触れていないが、このブログで過去何回も指摘したようにドイツ(ブンズ)でも日本(JGB)でもイールドカーブのフラット化が進んで来ており、こうした動きは世界中の資金がFixed IncomeからEquityにシフトする流れの中で、景気循環を反映する短期金利サイドからではなく、中・長期債券価格サイドから発生していることに注意すべきだ。だからこそ今回の逆イールド化は景気後退懸念を伴っていないわけで、景気循環に対して中立的な現象なのだ。そして同じ理由から今回の原油価格の上昇はインフレ懸念による債券価格の下落にも結びついていない。それどころか昨日(8月29日)の市場で見られたように、Equityの調整局面では原油価格の上昇がむしろデフレ懸念を連想させ、債券価格の上昇(長期金利の下落)をもたらした。Conventional Wisdomが当てはまらなくなっているのだ。そう言えばやはり先週のFTがコメントしていたが(日付は失念)、原油価格上昇に伴って外貨準備が増加した産油国が米国国債を買っているとの事だ。

とは言え、こうした今回の原油価格と債券価格の関係には度胸試しのチキン・レースのような面もある。どこかで突然Conventional Wisdomに回帰する局面があるのかもしれない。その兆候が現われた時には、Fixed IncomeからEquityへのグローバルな資金シフトが持続するのかどうかもう一度確認する必要があるが、現段階ではまだまだ中・長期的にEquityのポートを増やしておきたい状況が続くだろうと考えている。

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