原油価格は1979年の再現?
現在の原油価格はインフレ調整後だと1979年当時の水準なのだそうだ(6月17日付ドイツ銀行週間商品リポート)。 果して歴史は繰り返すのだろうか。
1977年1月に円/ドルは240円台であったが、原油価格の高騰がまずアメリカ経済を直撃し、1978年10月末には176円まで一気にドル安が進んだ。インフレに耐えかねたアメリカは強引なドル高政策に転じ、巨額のドル買い介入と同時に公定歩合を一挙に2%引上げるなど、強烈な金融引き締めを行った(カ-ター・ショック)。1979年にはドルの短期金利が10%台後半まで上昇し、原油高が日本の経常収支を大きく悪化させたことと相俟って、1985年のプラザ合意に至るまで円安が続いた。
現在はデフレ圧力が強いため、1979年のドル高・金利高がそのまま再現されることはないだろうが、日米ともにインフレ懸念が出始めていることに注意すべきだ。J-Reitの過熱ぶり(「密に群がり花枯らす」~6月27日付日経公社債情報)やFRBの利上げのアドバルーンを見ると、円安・金利高に向けたポートフォリオ組換えの時期が来たと言えるのではないだろうか。
(と思って、今やジャンク債の指標銘柄となったフォード債を本日円投で仕込んでみた。)
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